「導入予定台数」という数字の読み方
新台の情報に出てくる導入予定台数は、何を指していて何を指していないのでしょうか。予定と実績の違い、全国合計という性格、情報源ごとの食い違いを整理しました。
新台の情報には、導入予定台数という数字が付いていることがあります。「約5,000台」「約10,000台」といった形です。
この数字は、分かりやすいぶん強い印象を与えます。しかし指している範囲は限定的です。何を意味していて、何を意味していないのかを整理します。
予定であって実績ではありません
まず、この数字は予定です。
メーカーが計画している出荷台数であって、実際に設置された台数ではありません。計画どおりに出荷されるとは限りませんし、増えることも減ることもあります。
「導入予定」とは何を約束している表記かで扱ったとおり、導入に関する情報は基本的に見込みです。台数も同じ性格を持ちます。
全国の合計です
次に、この数字は全国の合計です。
何店舗に入るかではありませんし、一店舗あたり何台かでもありません。全国で数千台と言われても、店舗数で割れば一店舗あたりは少数です。
台数と店舗数の移り変わりで扱ったとおり、全国のホール数はかなりの規模があります。数千台という数字は、その中に分散します。
近所の店の話はしていません
ここが実用上いちばん大事な点です。
予定台数が多くても、自分の行く店に入るかどうかは分かりません。台数の多い機種のほうが見かける機会は増えますが、確率が上がるというだけです。
確かめたいなら、導入後の設置店情報か、店に直接聞くことになります。手順は「その台が本当に置いてあるか確かめる」で扱いました。
情報源ごとに食い違います
同じ機種でも、情報源によって台数が違うことがあります。
発表の時期が違えば数字が変わりますし、転記の過程でずれることもあります。「約」が付いている場合、どこで丸めたかも揃いません。
複数の情報源で数字が違うとき、どれが正しいかを決める必要はありません。桁がおおよそ合っているかだけ見れば十分です。細かい差に意味はありません。
多いことは良い機種の証拠になりません
予定台数の多さが、機種の出来を示すわけではありません。
台数は供給側の計画です。メーカーがどれだけ売れると見込んだか、どれだけ製造能力を割り当てたかを反映します。遊ぶ側の評価とは別の軸です。
導入前の段階では、そもそも評価は存在しません。「新台を初日に打つかどうか」で扱ったとおり、台数を判断の材料にすると見当違いの期待をすることになります。
少なくても置かれることがあります
逆に、予定台数が少ない機種が近所にある、ということも起こります。
店の方針や、系列の都合で入ることがあります。「桃太郎電鉄 〜ぱちんこも定番!〜」で扱ったような共同開発の機種では、関わったグループに集中して置かれる形もあります。
ですから、台数から自分の行く店を推測するのは、方向としてあまり当たりません。
順位付けには使えません
台数を並べて順位を付ける見方がありますが、当サイトでは扱いません。
予定の数字を順位にすると、推定を確定した事実のように見せることになります。数字の出どころも時期も揃っていないものを並べる意味は薄いと考えています。
公式情報と情報サイトで扱った、出どころを確認する姿勢がここでも必要です。
台数の単位も情報源によって揺れます。「約5,000台」と書く媒体もあれば「5千台規模」と書く媒体もあり、同じ数字でも印象が変わります。桁で捉えておくのが無難です。
数字が出ないこともあります
すべての機種で予定台数が公表されるわけではありません。
公表されない機種もありますし、後から出てくることもあります。数字がないこと自体に意味を読み取る必要はありません。公表の方針が会社によって違う、という程度です。
更新日を確認してください
台数の数字を見るときは、いつの情報かを確認してください。
発表直後の数字と、導入が近づいてからの数字が違うことがあります。古いページが上位に残っていると、更新前の数字を読むことになります。
情報の更新日を確かめるで扱った習慣が、ここでも効きます。
編集部の見方
予定台数は、業界の動きを見る数字としては意味があると考えています。
ただし編集部の見方として、遊ぶ側が使う場面はほとんどないと見ています。近所の店に入るかどうかを教えてくれず、機種の出来も示さないからです。知っていると話のネタにはなりますが、判断には使いにくい数字です。
台数と設置期間は別の話
台数が多い機種が、長く置かれるとは限りません。
検定期間と設置期限で扱ったとおり、台が置ける期間には制度上の区切りがあります。台数の多さは導入時の規模を示すもので、どれだけ長く残るかは別の要因で決まります。
客付きが悪ければ早く撤去されますし、少数でも長く残る機種はあります。導入時の数字から、その後を推測することはできません。
一台あたりで考えてみる
数字の印象を落ち着かせる方法として、一店舗あたりに割り戻す見方があります。
全国のホール数は相当な規模があります。数千台という数字をその店舗数で割れば、一店舗あたりは一台前後にしかなりません。業界全体の規模の記録で扱った規模感と突き合わせると、見え方が変わります。
もちろん実際には偏って配分されます。ただ、割り戻してみるだけで過剰な期待は抑えられます。
まとめ
導入予定台数は、メーカーが計画している全国の出荷台数で、実績ではありません。店舗数でも、一店舗あたりの台数でもありません。
情報源ごとに食い違うことがありますが、桁が合っていれば十分です。台数の多さは機種の出来を示しませんし、近所の店に入るかどうかも分かりません。確かめたいなら設置店情報か店への確認に進んでください。
